総予測2024#84Photo by Yoshihisa Wada

デジタル・トランスフォーメーション(DX)需要の高さから、デジタル変革の企画立案から実装まで手掛ける大手コンサルティングファームの好調が続く。日本IBMやプライスウォーターハウスコンサルタントなどを渡り歩き、2008年にシグマクシスを創業した倉重英樹名誉会長は、そのコンサル業界に”死角”があると看破する。それは何か。特集『総予測2024』の本稿で、倉重氏に聞いた。(ダイヤモンド編集部副編集長 重石岳史)

企業のコンサル需要は続く
それでも進まないDXの課題

――大手コンサルティングファームの業績好調が続いています。その理由は何ですか。

 ニーズがあるからです。世の中の変化が激しくなると、課題ばかりが出てくる。その課題を解決しなくてはいけないということでコンサルへのニーズが増えている。

 グローバリゼーションの大きな流れが止まり、企業はサプライチェーンを再構築しないといけない。そしてデジタルが世の中を変えている。いろんな意味で変化が激しくなっています。

――コンサルの好調は2024年も続くとお考えですか。

変化が多い現代において、日本企業が対応すべき経営課題の一つがデジタル化への対応だろう。だが、日本のDXは進んでいない。コンサル業界の第一線で活躍し続けた倉重氏が、その根本原因を次ページで明かす。