倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング#40Photo:amtitus/gettyimages

メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか?ダイヤモンド編集部の独自調査を初公開。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#40では、第17弾として、神奈川県の金融機関を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

神奈川県でメイン先企業を最も倒産させてきた銀行は?
横浜銀行、神奈川銀行が倒産させた企業は何社?

 神奈川県内で最大の金融機関、横浜銀行は来年度に入行する大卒の初任給(総合職)を22万円から26万円に引き上げる。これは3メガバンクに匹敵する水準だ。三菱UFJ銀行と三井住友銀行では25万5000円、みずほ銀行では26万円である。

 横浜銀行は全行員に対して、賃上げする方針も示している。基本給を底上げするベースアップ(ベア)は3.2%。中でも若手には手厚く配分し、入行2~4年目の行員に対しては最大14.5%のベアを実施する。

 横浜銀行を志望する学生の多くは、メガバンクの採用面接も受けている。人材獲得競争で負けないよう待遇改善を急ぐ動きは、横浜銀行だけでなく、全国の有力地方銀行にも広がっている――。

 経営危機に陥った企業が倒産するのか、それともしないのか。その際に重要な鍵を握るのがメインバンクとなる。

 メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行のことを指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。

 今後、倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が厳しくなることは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。

 メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、その結果をまとめた「企業を倒産させた金融機関ランキング」を初公開する。

 第17弾の今回は、神奈川県の金融機関を取り上げる。横浜銀行、神奈川銀行のほか、川崎信用金庫や横浜信用金庫など信用金庫も名を連ねた。

 ちなみに「企業を倒産させた社数が多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融機関の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。

*「メインバンクとして倒産させた社数の合計」は2020年1月~23年11月の合計値で、ダイヤモンド編集部調べによる推計。負債総額1000万円以上、法的整理による倒産が対象。都道府県別の倒産社数の合計は、金融機関の本店所在地ベースで数えた。例えば、東京都に本社を置く企業が倒産してもメインバンクが埼玉県の銀行なら、埼玉県の倒産社数としてカウントしている。主な金融機関の内訳で省略した都市銀行は、東京都が3行、大阪府が1行。政府系金融機関二つと信託銀行1行、その他の金融機関(旧長期信用銀行)2行は、いずれも東京都

 ランキングは、これから数十回にわたって配信していく。全都道府県と全金融業態を網羅した完全版を含めて、さまざまな視点でお届けする予定だ。それでは早速、今回の神奈川県の結果を確認していこう。