倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング#36Photo:amtitus/gettyimages

メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか?ダイヤモンド編集部の独自調査を初公開。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#36では、第13弾として、群馬県の金融機関を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

群馬県でメイン先企業を最も倒産させてきた銀行は?
群馬銀行、東和銀行が倒産させた企業は何社?

 群馬県内の地方銀行で、賃上げの動きが続いている。2月には東和銀行が基本給を引き上げるベースアップ(ベア)の実施を発表した。平均で3%の賃上げ(定期昇給を含む)を行う。同行において、ベアの実施は29年ぶりだ。

 3月中旬には、県内最大の地銀である群馬銀行も、ベア実施の方針を発表した。平均3.5%の賃上げに加え、2025年度入行の大卒総合職の初任給を3万円引き上げる。同行のベア実施と初任給の引き上げは、2年連続となる。

 群馬経済研究所によると、県内企業の約78%が、23年度に賃上げをしたか、実施予定だという。若手を中心に優秀な人材を確保するため、群馬銀行、東和銀行とも行員の待遇改善を急ぐ構えだ――。

 経営危機に陥った企業が倒産するのか、それともしないのか。その際に重要な鍵を握るのがメインバンクとなる。

 メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行のことを指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。

 今後、倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が厳しくなることは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。

 メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、その結果をまとめた「企業を倒産させた金融機関ランキング」を初公開する。

 第13弾の今回は、群馬県の金融機関を取り上げる。群馬銀行、東和銀行のほか、しののめ信用金庫などの信用金庫も名を連ねた。

 ちなみに「企業を倒産させた社数が多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融機関の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。

*「メインバンクとして倒産させた社数の合計」は2020年1月~23年11月の合計値で、ダイヤモンド編集部調べによる推計。負債総額1000万円以上、法的整理による倒産が対象。都道府県別の倒産社数の合計は、金融機関の本店所在地ベースで数えた。例えば、東京都に本社を置く企業が倒産してもメインバンクが埼玉県の銀行なら、埼玉県の倒産社数としてカウントしている。主な金融機関の内訳で省略した都市銀行は、東京都が3行、大阪府が1行。政府系金融機関二つと信託銀行1行、その他金融機関(旧長期信用銀行)2行は、いずれも東京都

 ランキングは、これから数十回にわたって配信していく。全都道府県と全金融業態を網羅した完全版を含めて、さまざまな視点でお届けする予定だ。それでは早速、今回の群馬県の結果を確認していこう。