「ちょっとズレた手みやげ」を小道具に使うのです。

 たとえば、外で待ち合わせをした相手に、いきなり両手に「アメリカンドッグ」を1本ずつ持って登場し、「どうぞご遠慮なく。ケチャップとマスタードもありますからね」と、にこやかに差し出します。

 両手にコーンの「ソフトクリーム」を持って現われ、「よかったらどうぞ」と笑顔で差し出す手もあります。

 よかったらも何も、相手は今にも垂れてきそうなソフトクリームを受け取るしか選択肢がないわけですが、一緒にソフトクリームをなめていると、距離感が一気に縮まることうけあいです。

 暑い季節は、「叩くと冷える保冷剤」をくばりまくるという手もあります。

 相手が「今日は暑くてまいったね」などと口にしたら、「実はこんなものを持っていて……」と、ポケットからひょっこり取り出せば、アラ、びっくり。ウケること必至です。

 先日は、「ガリガリ君」(赤城乳業)を出して大ウケでした。いきなりガリガリ君が難しい場合は、「クーリッシュ」(ロッテ)から始めてみてはどうでしょうか。

 寒い季節は、「焼き芋」「たい焼き」がおすすめ。

 袋や新聞などに包まず、ポケットからダイレクトに出したほうがインパクト大です(ポケットの中はあとできれいにしましょう)。

 羊かんなどの洗練された手みやげはスマートですが、ちょっとズレた手みやげのほうが相手の印象に残ります。

 レストランでかしこまってお行儀よく食事しながら会話するのとは違って、仲よくソフトクリームをペロペロなめたり、アメリカンドッグをむしゃむしゃかじったり、焼き芋をパクパク頬張ったりすることで、「同じ釜の飯」を食べた者同士のような一体感を共有できます。