融資を受ければ
少ない自己資金でできる!

 不動産投資というと、先ほど光男さんがおっしゃったように大きな自己資金が必要と思われている方が多いと思います。でも実際には少ない自己資金でも始めることもできます。 というのも、不動産投資は金融機関からの融資が受けられるんですね。ローンを利用することで、少ない自己資金でも始めることができるわけです。金融機関に行って「株式を買いたいのでお金を貸してください」と頼んでも、融資を受けられる可能性はほぼありません。いろいろな投資がありますが、融資が受けられるのは まず不動産投資だけです。ローンを組むことで、「入居者に元金返済を手伝ってもらう」という考え方もできます。

(夫)そうか、「資金が100万円で株式投資をしてリターンを得る」のと、「資金100万円で1000万円の物件を買って家賃というリターンを受け取る」違いってことですね。

 その通りです。

(夫)返済は家賃収入でまかなえるんですよね?

 もちろんです。そのように計算して買うことが大事です。

(妻)それなら家賃収入で毎月の返済ができて、返済が終われば家賃分がそっくり入ってくるというわけですね。もちろん必要費用はかかるとしても……。
(夫)とはいえ、やっぱりこの歳でローンを抱えるのはちょっと不安です。そもそも60歳で融資ってしてもらえるんでしょうか。

 物件価格にもよりますが、ローンは組めます。投資物件のローンは住宅ローンではなく、「アパートローン」「プロパーローン」などのローンになりますが、 60歳以上でも借りられます。 ただ、 60歳以上になると金利が若干高くなったり、借りられる年数が20年とか25年など短めになるケースもありますが。


(夫)そういうのって金融機関に相談すればいいんですか?

 そうですね、多くの場合、仲介する不動産屋さんがローンの情報を持っていて、金融機関と提携をしています。ですからまずはそこであたりがつくと思います。

(夫)どのぐらい借りられるものですか?

 収入や資産背景などにより異なるので一概に言い切れませんが、頭金として20〜30%くらいご用意いただくのが無理のない借り方だと私は考えています。

(夫)そうなると頭金は多いほうがいいですかね。それとも一括で買ってしまったほうがいいのかな?

 目指すところは、100%自分の物件になることです。返済の負担なく賃料収入を受け取れるようになる状態が理想です。その点で、払えるのであれば一括で払うほうがよいとは思います。またローンがないほうが、万が一、手放したいというときにも売却しやすいです。ローンで抵当権がついていると、残債との兼ね合いなども考えないといけないので。

 とはいえ、手元資金が少なくなるのが不安ということならば、無理して一括で買う必要もありません。身の丈に合った物件を選び、無理のない借り方、無理のない返済をしていけば、ローンを組んでもまったく問題ないと思います。

(妻)私、不動産投資なんて、億のお金がいるものだとばっかり思ってました。


 もちろん1棟のアパートやマンションとか、テナントで何十万円も入ってくるような物件もありますが、それはリスクも大きくなります。やはりここは安全圏を意識して、堅実なワンルームがいいと思います。中古ワンルームマンションは不動産投資の中では小さな額でも始められるので、会社員の方でもワンルームマンション投資をしている人はたくさんいます。