2020.12.22 ノーベル経済学者・スティグリッツ氏が明かす「世界経済回復」を占う要因 コロナ禍に揺れた2020年を経て、21年の世界経済はどのような針路をたどるのか。ノーベル経済学賞受賞者のスティグリッツ教授が、その回復を占う主な要因を分析した特別寄稿をお届けする。
2019.1.7 スティグリッツ教授が警告、トランプ大統領のひどい経済政策と扇動政治の末路 ノーベル経済学賞受賞者のスティグリッツ教授は、トランプ米大統領の発言や行動は邪悪で暴力的な力を解き放っており、その力はすでに制御不能になり始めていると警鐘を鳴らす。
2011.6.15 IMF専務理事選考でも浮き彫り ガバナンスの欠陥 国際通貨基金(IMF)は、予想より早く新しい専務理事を迎えることになりそうだ。私は10年以上前からIMFのガバナンスの欠陥を批判してきたが、それはIMFのリーダーの選び方にも象徴されている。
2011.6.1 原発事故と金融危機に共通するギャンブル性 福島原発でいまなお続く危機は、グレートリセッションを引き起こしたアメリカの金融崩壊を見つめていた人びとに、不気味な類似点を感じさせる。どちらの出来事も、市場や社会のリスク管理のまずさについて厳しい教訓を与えてくれる。
2011.3.10 民主化要求の流れをつくったチュニジア革命 民主主義は道徳にかなったものではあるが――そしてチュニジアが示しているように、独裁よりはるかに望ましいものではあるが――われわれは民主主義の看板を掲げている人びとの失敗を忘れてはならない。腐敗を防ぐのが難しく、現にアメリカでは格差…
2011.1.20 緊縮財政より有効な5つの財政赤字削減策 グレートリセッションの余波の中で、諸国は平時としては未曾有の財政赤字を抱え、増大する国家債務について不安を募らせている。そのため多くの国が新たな緊縮財政政策を採用しようとしているが、そのような政策はほぼ間違いなく当該国の経済と世界…
2010.9.14 景気刺激策に成功してもオーストラリアは“危機” 豪州の労働党政権の景気刺激策は成功した。同国の景気後退は先進国の中で最も短く、最も軽かった。にもかかわらず、国民の関心が財政赤字批判に向かったことは皮肉である。彼らがささいな欠陥に惑わされないことを、彼らのために、同じ問題を抱える…
2010.8.13 欧米先進国による財政引き締めは景気後退をもたらす ヨーロッパ諸国とアメリカの一部では、財政引き締めを求める声が増大している。その声が聞き入れられたら、景気後退に逆戻りする恐れさえある。
2010.6.22 ユーロの失敗を認めて進むことも解決策の一つだ ギリシャの財政危機によってユーロはその存続自体が危うくなっている。提案されている解決策の一つは、為替レートの低下と同等の措置、すなわち賃金の一律引き下げを実施するというものだが、それは実現不可能だ。解決策は他にある。
2010.5.19 アメリカは中国に人民元切り上げの圧力をかけるな 中国の対世界での貿易黒字は経済問題であり、多くの国がこの問題を憂慮している。だからこそ、アメリカは中国に圧力をかけるのではなく、多国間でのルールに基づく解決策を模索するべきだ。貿易戦争に勝者はいない。
2010.4.23 財政再建のために歳出削減するのは時期尚早だ 緊縮財政を唱える声が高まっている。もとより財政赤字を無条件でよしとする考えには注意が必要だが、財政赤字の削減はもっと後で考えるべき問題だ。経費を賄って余りある高いリターンを生む公共投資は未来の世代の幸福を高めることができる。