「低空経済」発展の課題

「低空経済」は、宅配や街のセキュリティーなど、人々の生活のインフラとなりうるものである。ただ、「低空経済」の発展にともない、ドローンが増えるため、「空の渋滞」が起こりうる。その際の対策を打ち出すことも重要だ。

 また、「低空経済」の発展によって、宅配もドローンを使えばいいということになって、配達員の人数が減らされる可能性もある。人員をどうするかも課題だ。余った人材をメンテナンスなどに配置転換した場合、スキル教育が必須となるだろう。

 新たな産業の発展は、イノベーションによる経済発展を促すことができる。本稿で取り上げた地域の「低空経済」が発展しているのは、イノベーションの面で強みがあるからである。

 イノベーションを進める上で核となるのは、やはり人材の育成だ。ハードの部分だけではなく、学生のみならず、競争に敗れた人材のリスキリングを行い、イノベーションの“戦力”となれるようにすることも大事だ。