巷では「DX」「DX」の大合唱が呪文のように続いています。しかし現場からは、「仕事が増えただけで売上はなかなか上がらない」という悲鳴が聞こえてきます。そんな悲劇を解決すべく、1000社以上の問題を解決してきたITコンサルタント・今木智隆氏が書き下ろしたのが『DX沼からの脱出大作戦』(ダイヤモンド社)です。本連載では、さまざまなデジタルの「あるある」失敗事例を挙げながら、なぜそうなってしまうのか、どうしたら問題を解決できるのかをわかりやすく丁寧に解説していきます。ECサイトやSNSの運営に携わっている現場の方、デジタル広告やデジタルマーケティングに関わっている現場の方はぜひご一読ください。

サイトの読み込みに3秒以上かかると、ユーザーは40%離れていくPhoto: Adobe Stock

Webページの読み込みは2秒以内に

 最近では、ウェブサイトの読み込みは「早くて当たり前」です。そのため、読み込みに時間がかかるサイトは、それだけで離脱を招きます。
 Kissmetrics社の2017年のリリースによると、47%の消費者は2秒以内にウェブページが読み込まれることを期待しているとのことでした。約40%のユーザーは読み込みに3秒以上かかるとウェブサイトから離脱してしまい、 表示が1秒遅れるとコンバージョン率が7%低下することが明らかになっています。

 表示スピードは、グーグルが提供する「PageSpeed Insights(https://pagespeed.web.dev/)」でチェックすることができます。誰でも無料で使うことができ、改善ポイントや対応策の示唆を得ることもできるので、まずは自社サイトの表示スピードやそのスコアを確認してみましょう。

※本稿は『DX沼からの脱出大作戦』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。