富裕層 億万長者の実像#5Photo:PIXTA

純資産5億円超の富裕層6人で匿名座談会を実施した。国内では金利が上昇し、日経平均株価は史上最高値を更新する中、富裕層はどのように資産を運用しているのか。特集『富裕層 億万長者の実像』の#5では、6人の“リアル富裕層”が集結。日本株、米国株から不動産、仮想通貨まで、百戦錬磨の富裕層が実践している資産形成術を激白してもらった。(ダイヤモンド編集部 永吉泰貴)

史上最高値更新の日本株
富裕層6人は資産配分を変えるのか?

――国内では日経平均株価が史上最高値を更新し、金利も今後上昇する可能性があります。市場環境が大きく変化する中で、資産配分を変えましたか。

岡田 私は1988年に外資系コンサルティング会社に入社しました。その翌年の12月29日、日経平均株価は3万8915円を付けています。

 当時の同級生との同窓会では「これから株は上がるよ」と大いに盛り上がったものです。それが、年が明けたらいきなり大暴落。周りが株の話で盛り上がっているときこそ、自分は警戒心を持つべきだと実感しました。

 急なペースで史上最高値を更新した今の日本株は、状況としては当時と似ていて、バブルに近い。リーマンショックのような展開もあり得ると思います。日本株投資で有名な中島さんはどう見ていますか。

中島 市場全体というよりは、銘柄やセクターを見極めて考えるべきだと思います。それぞれ事情が異なり、ネットキャッシュより時価総額が低い銘柄もたくさんあるからです。

 私は2000年に日本株の投資を始めました。投資開始時はITバブル崩壊。どちらかといえば運が悪かったです。それでも、これまで約10億円の利益が出ました。それはなぜか。