【TOYOTA MOTOR VIETNAM】食堂の設計を通して社員の働く環境を改善し、生産性と社員定着率を向上させた

 こうした提案力は、日本企業の海外拠点プロジェクトでも発揮される。食堂の改修を検討していたトヨタ自動車のベトナム工場では、「良いものとは何か」を知ってもらうよう、従業員が心地よく食事ができる空間とオペレーション効率を上げる動線を提案し、働く環境を改善。また、ある日系企業のベトナム工場では、百貨店仕様のきれいなトイレの設置を提案し、パウダーコーナーで身だしなみを整える社員が増加。日本品質を理解する社員が増え従業員満足度が向上し、離職率は大幅に減少したという。

サステナブル社会実現に
向けた取り組みも

 同社では社会課題への対応も大切にしている。ZEB(ゼブ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)プランナー評価制度において大規模(2000平方メートル以上)で最高の五つ星を取得しており、基準一次エネルギー消費量を78%削減し、Nearly ZEB BELS認証を取得した一例をはじめ、数々のZEB設計の実績がある。「新築建物の省エネルギー化は当たり前になりつつありますが、既存建物についてはまだ十分に進んでいない状況がある。そこで当社では2023年からグリーンビル開発ファンドに参画し、既存建物をZEBに改修する“グリーンビル改修”にも積極的に取り組んでいます」と小山社長。

 また社会ストックを有効活用することも、社会課題に対するソリューションであると捉えている。例えば、重要文化財である日本橋髙島屋の保存・再生を核とした再開発プロジェクトに取り組み、日本橋の都市機能の再生にも貢献した。

「経営課題を解決してくれる設計事務所」として評価の高いプランテック。その背景には小山社長の経歴もある。鹿島建設やボストン・コンサルティングで働き、一部上場企業経営者としての経験も持つ。建築と経営、両方の視点から解決策を提案できるのが強みなのだ。

 同社では優秀なスタッフの雇用を確保するために、定年制をなくし、働く場所や時間を個人で自由に設定できる働きやすい職場環境を実現。給与も業界最高水準を目指しており、プロフェッショナルがそれぞれの専門性を最大限に発揮できる体制を整えている。

「クライアントの真のニーズを捉えてソリューションを提供する企画力を持ち、AIや新素材など新しい技術を活用しながら、効率の良い設計プロセスを実現していく。今後も専門知識を持つプロフェッショナル集団として、期待を超える革新的ソリューションを提供していきたいと考えています」(小山社長)

●問い合わせ先
株式会社プランテック
〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-6 紀尾井町パークビル6F
TEL:03-3237-6857
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【事業拠点】 東京、大阪、名古屋、仙台、福岡
  ベトナム(ホーチミン、ハノイ)、タイ(バンコク)