「2030年タワマン大崩壊」「積立金不足でスラム化」が的ハズレだと言い切れるワケ写真はイメージです Photo:PIXTA

人気のタワマンですが、「2030年に大崩壊する」という観測が急浮上しています。果たして本当なのでしょうか?実は、崩壊の根拠の一つである「積立金不足でスラム化」は的ハズレだと言い切ることができるのです。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)

タワマンは
2030年に大崩壊するのか?

 タワーマンション投資は相変わらず人気です。「東京五輪後にタワーマンションの価格が下がるかもしれない」という予測もあったのですが、2023年時点ではむしろタワマンの販売価格は上がり、マンション販売の平均価格を押し上げています。

 大人気のタワマンですが、“2030年に大崩壊が起きる”という観測が新たな注目を集めています。「タワマン2030年問題」と呼ばれつつある観測です。大崩壊と言っても建物自体は頑丈に作られているので大丈夫なのですが、修繕積立金の不足の問題から金融的に崩壊してしまうのではないかという危惧です。

 これは、本当なのでしょうか? 実は私もタワマンを一部屋持っています。人ごとではなく、大崩壊が起きてしまったら困ります。

 実は、タワマン崩壊の根拠の一つとされている「積立金不足でスラム化」は的ハズレと言い切れます。その理由を最近のマンション投資事情を踏まえて整理します。