【数字から保険を読む】#21 交通事故の過失割合が【80%:20%】のわけ

突然のもらい事故発生
過失割合はどうなる?

「80%:20%」――。

 2年前のとある夏の日の深夜、家路に向けて愛車を走らせていた。交通量の多い十字路に差し掛かったところ、前方にはこちらにフロントを向けて右折をうかがっている車が見える。こちらは直進のため優先権があるが、先回りしようとする車もたまにいるため、慎重に十字路に侵入。すると、その車は、突如動き始め、こちらに向かって右折してきた。

 前方の信号は青で直進に問題はない。また数メートル先にはバスが止まっており、左はガードレールがあるため逃げ場はないことを瞬時に判断。そして、後続車の追突防止のため、急なブレーキ操作を避けたところ、右折車が愛車の側面に衝突するのが走馬灯のように見えた。

 衝突後、愛車は走行不可能になり、レッカー車に移動をお願いする羽目になった。右折してきた車からは運転者の若い女性が降りてきたが、交通事故を起こしたショックから動転しており、警察への連絡や、加入している損害保険会社への連絡などはすべて私が代行した。そんな慌ただしい対応の中、私の頭を占めていたのは、この交通事故の過失割合であった――。