2024.4.7 「もしトラ」不安症の正体は何か、米大統領選を覆う「熱狂と憂鬱」 米大統領選挙の「主役」となっているトランプ前大統領に対しては、岩盤支持層の根強い支持がある一方で、専制的な統治志向や差別発言、偽情報を織り交ぜ対立や憎悪をあおる言動などから「もしトラ」の不安が強まる。トランプ現象の背景にあるのは既…
2023.12.15 キッシンジャー米元国務長官の死去、大国現実主義外交の陰で問われる「戦争犯罪」 キッシンジャー米元国務長官が米中国交回復や旧ソ連との軍縮に道筋をつけた功績は歴史に残る。しかし、大国の「勢力均衡」を最優先する冷徹な現実主義外交はベトナム戦争の長期化やカンボジアへの拡大、バングラデシュやチリの軍事クーデターなどで…
2023.9.21 日銀は金融緩和維持なのに追加物価対策、「カンティロン効果」から見る政策のチグハグ 物価上昇が続き政府は追加物価対策をまとめる方針だが、金融政策は「緩和維持」でいかにもチグハグだ。緩和政策の波及経路や効果が複雑で、長く緩和が続くことが見過ごせない弊害を持つことは経済学者が古くから指摘してきたことだ。
2023.6.20 100年前の通販カタログが示唆する未来、イノベーションは長期停滞を打開するのか? 経済の長期停滞脱却のためイノベーションの促進が官民の課題とされているが、需要は飽和し製品などの性能も過剰過ぎる「余剰経済」だ。技術革新で付加価値や需要が高まり経済成長につながる度合いは少なくなっている。
2023.3.22 米国が支援したチリ・クーデターから50年、いまだ続く大国「介入主義」の源流 チリのアジェンデ政権が軍事クーデターで崩壊した背後にはニクソン政権の関与があり、米国の「代理戦争」の原型だった。ウクライナ戦争や中国・台湾紛争に通じる大国の介入主義の実相を知るためにも真相解明は重要だ。
2022.11.4 米中間選挙は共和党優位の情勢か、トランプ信者の「現在地」 接戦が予想される米中間選挙の鍵は白人労働者を中心にしたトランプ信者の存在だ。トランプ信者と伝統的な共和党支持層との溝も深まっており、結果次第では米国の分断と混乱が一層増す。
2022.8.11 日米「インフレ格差」急伸、物価安定を日本が喜んではいられない事情 日米でインフレ率に差があるのは経済政策や企業の価格支配力の違いがある。日本の物価が“安定”しているのはアベノミクス以来、賃金は上がらず国民の多くは消費増税のような緊縮政策の影響を大きく受けてきたからだ。
2022.4.25 米経済に急ブレーキかけた物流危機、サプライチェーン混乱の「隠れた真実」 米国でサプライチェーンの混乱が長引く背景にはコンテナや鉄道、トラック業界の行き過ぎた規制緩和がある。効率化や寡占化が進んだことで、供給の柔軟性や余力を失ったからだ。
2022.2.11 トランプ復活に追い風?米中間選挙「三つどもえインフレ論争」の行方 米中間選挙の最大争点のインフレ対応では3つの立場が入り混じる。バイデン政権は巨大企業の恣意的な価格引き上げをやり玉に挙げているが、インフレ抑制に失敗すれば“トランプ復活”が現実味を帯びてくる。
2021.11.15 米中間選挙前哨戦を支配した「分断扇動」、経済政策が理解されない深刻度 米議会中間選挙の前哨戦だったバージニア州知事選での民主党敗北の背景には、共和党の人種問題を争点に分断をあおる戦略にバイデン政権のリベラル政策が浸透しきれない状況がある。
2021.5.21 「チェイニー解任劇」の主役はやはりあの人物、米政治の混沌は続く チェイニー米下院共和党会議議長の解任劇は共和党内のトランプ前大統領の影響力の根強さを物語る。来年の中間選挙を控え「トランプ主義」が強まり米政治の「極性化」が進む懸念がある。
2021.3.1 トランプ無罪で現実味?ディストピア小説が描く米国「保守政治の末路」 弾劾裁判の「無罪評決」でトランプ前大統領の共和党内での影響力が維持されそうだが、もしもキリスト教原理主義や「環境否定論」が米国を支配すればどうなるか。近未来小説はその絶望的な帰結に警鐘を鳴らす。
2021.1.8 ベーシックインカムが今の時代に注目される「本当の理由」 コロナ禍で生活支援などの直接給付が行われベーシックインカムが注目されているが、議論の根底には経済停滞が続くなかで成長と完全雇用を前提にする従来のセーフティネットが劣化し再構築が必要なことがある。