成績が下がる「ダラダラ勉強」が一発でなくなる【すごい習慣】写真はイメージです Photo:PIXTA

「ダラダラ勉強=悪循環の始まり」。そう語るのは、日米で学習塾を経営し25年間で延べ5000名以上のバイリンガルを育成しているTLC for Kids代表の船津徹氏。「こんなにも具体的で内容が詰まっているものは初めて!」「目からウロコ」と子育て世代に話題の新刊『「強み」を生み出す育て方』の中から、25年間の塾経営でたどり着いた【ダラダラ勉強からの脱出法】をお届けする。

ダラダラ勉強→「成績ダウンの悪循環」の始まり

「習い事と勉強の両立はIQアップの近道」だとお伝えしました(詳細は『たった20日間でIQがアップする習い事は?「文武両道」にはエビデンスがあった!』を参照)。

 そうはいっても、日々の勉強に加えて習い事へも本気で取り組むことは、並大抵の努力ではできません。

 多くの親は「子どもがかわいそう」「詰め込みすぎることで、燃え尽きるのでは」と不安に思うでしょう。しかし、両立で子どもが燃え尽きることはありません。なぜなら、勉強と習い事を両立させることで「タイムマネージメント能力」が身につくからです。

 タイムマネージメント能力とは、限られた時間を有効に使い、生産性を最大限に上げる力です。実は、多くの子ども(大人も)はこの力を身につけていません。

 勉強していても他のことを考えている。ただ機械的に記憶したり、問題を解いたり、ノートに書き写しているだけで「思考停止」している……このように、ダラダラ勉強する子どもが実に多いのです。

 思考停止しているのでパフォーマンスは落ち、成績はダウン。次第に苦手意識が芽生えてやる気もなくなる悪循環に陥ってしまいます。このように、ダラダラ勉強は悪循環の始まりなのです。

 ダラダラ勉強してしまうのは「時間の価値」を理解できていないからです。後でやればいい、後で理解できればいい、後で覚えればいい。「時間が限られていること」を実感させてあげないと、その場でできることを後回しにするクセがついてしまうのです。

 勉強と習い事を両立させている子の共通点は、「聞く力」が高いことです。先生の話をよく聞いて、学習内容を「その場で理解しよう」「その場で記憶しよう」としています。習い事に真剣に取り組んでいる子は、とにかく時間がありませんから、限られた時間の中で最大限の効果を得ようと、授業中も集中しているのです。

 タイムマネージメント能力が身についてくると、学力を自分の力で積み上げられるようになります。学校や塾の先生に頼るよりも、自分で問題解決する方が早いからです。

 何がわからないのかを分析し、どうしたらわかるのかを考え、自分で解決していけるようになります。子ども時代に培ったタイムマネージメント能力は、一生を通して子どもの技能を高いレベルに引き上げてくれます。

 一方で、子ども時代に「時間を好きなように使うこと」に慣れてしまうと、「時間の価値」が実感できないのです。そして「後でやればいい」というあしき習慣が身についてしまいます。

成績が下がる「ダラダラ勉強」が一発でなくなる【すごい習慣】ピッタリの習い事は子どもの強みを育てる最高のチャンス!『「強み」を生み出す育て方』(船津徹/ダイヤモンド社)より
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子育て成功のカギは「強み育て」にある

成績が下がる「ダラダラ勉強」が一発でなくなる【すごい習慣】「強み」を生み出す育て方』 (船津徹・ダイヤモンド社)定価:1980円(税込)

 子どもが社会の変化に翻弄されずに、自分らしく幸せに生きていくには、失敗や挫折に負けない「たくましさ」を確立しなければなりません。一生ものの武器になるたくましさですが、どのように育てれば良いのでしょうか?

 たくましさが育つ要因は、家柄、血筋、遺伝ではありません。もちろん親の学歴や職業も無関係です。「子どもの潜在的な強みを引き出すこと」でたくましさは育つと断言できます。

 つまり、子育てで最優先すべきは「強み育て」なのです。強みは、音楽でもスポーツでも勉強でも、なんでもいいのですが、習い事は強みを育てる最高のチャンスになります!だから習い事選びは「子育て成功」に直結するのです。

 そこで「わが子にピッタリの習い事を詳しく知りたい!」という方のために、著書『「強み」を生み出す育て方』ではオリジナル診断を掲載しています。気質×才能の25タイプ別診断で「わが子にピッタリの習い事」がカンタンにわかります!